2007年09月08日

指令 10

『こっちにおいで』

物陰に隠れるように路地へ入って行く

『ほら見てごらん』

私の胸元を指差し、躰のラインを強調するように作られた
ワンピースの胸をすっと一撫でする

んっ

尖った先を避けるようになぞられた
布一枚のその先でまだ触れられてないそこが
期待して待ちきれなくなって、求めるように突き出している

『こっちはどうなってるんだろうね
足を開いて』

くすりと笑って裾を捲り上げられる
当然のごとくそこは溢れていくつかの筋をつくっていた
ちらっと覗いただけで、裾を元に戻す

いやぁ・・・・・
『そう、だから止めたんだ
今日はお散歩だからね』

切なすぎてため息が出る

『その胸なんとかしないと散歩ができないね
鞄で隠すといいよ』

でも・・・・・
『でも?さぁ、散歩の続きをしよう』
ぁぁぁ・・・・・

今なら、今この路地裏なら誰にも知られずに
してもらえるのに・・・・・

『何してるの?行くよ!』

とっても楽しそうな声は大きな通りの方から聞こえてくる
電気屋さん、プラモデル屋さん・・・・・色んなお店に立ち寄る
エスカレーターやエレベーターに乗った時にだけ
プラグをぐっと押し込まれ、その度に悶えながら
お散歩は続く

たったそれしか触れてもらえず、一瞬の行為なのに
蕩けた躰には十分な刺激だった
浅いところでイキ続けていた

気づくと、もう家のすぐ目の前に居た
玄関の扉を開け、惚けたままの私を引き入れると

『頑張ったね
楽しかったよ』

そう言ってぎゅっと抱きしめてくれた


070908.jpg


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